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【中国の発展を見て思う】
 '94 IIW北京大会出席の機会を得て約2週間北京市、鎮江市,上海市を訪れたが、北京と上海には約5年前に訪れた事があったので、特に道路、高層ビル、車の拡充振りに驚かされた。北京市内を囲む二条の環状道路、IIW会場付近の近代的な高層ビル、空港へのアクセス道路などは前回には見られなかったものである。また以前に印象の強かった自転車の数がなり減っており、かわりに車の数が著しく増えている。上海で目立ったのは建築工事のラッシュである。市内の到る所で密集する平家の旧家屋が取り壊され高層ビルに変貌しつつある。恐らく後5年もすれば新宿のような大都会になるのではないか。街を歩く人達の服装ももはや日本と変らなくなってきている。

 急ピッチで発展を続ける大きなエネルギーをまざまざと実感した次第である。まさに日本が高度成長の波に乗って発展を遂げた昭和40年代の姿のようである。ただし現在の高度な建築機器、材料、車、エレクトロニクス等が先進国から導入できるからその進展速度は極めて速いのではなかろうか。

 上海の造船所(江南造船所、滬東造船所)を見学した。炭酸ガス半自動溶接の使用率は今のところ10〜30%という所であるがこの方法の適用拡大が目下の最大目標となっており我々の15〜20年前の姿を見るようである。IIWと併催された中国国際ウェルディングショーに於いても実に多くの中国製半自動溶接電源が出展されていた。造船所やボイラ工場の溶接研究所、溶接技術管理部門の人達、また学会の先生達からよく聞かされたのは低コスト自動化という目標である。中国の紹介冊子にも自動化・ロボット化が中国の国策の一つとしてあげられている。中国においての溶接自動化・ロボット化の目的は何ですか、という質問に対して効率化という答えには納得したが、意外にも若い人達が溶接のような3K職場をきらいつつあるからという答えを聞かされ驚いた。人口のあふれる中国でもこうなのかと感じた次第である。訪れた造船所が近代的な高層ビルを建てており、社員の居住用であると聞いた。中国ではこれが普通であると言う。

 中国はどこまで発展するだろうかという議論がIIW出席の人達の中でよくかわされていたが、急ピッチで発展する都市の姿、日本によく似た造船所の姿を見ると、中国がかなり早く日本と肩を並べるような工業化社会になるのではないかと思った次第である。

<杉谷 祐司>




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